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第29話 勇者キュレア

last update Date de publication: 2026-06-16 12:51:47

「ドラゴの食事は、何を食べさせたらいいのかな?」

「ドラゴンでしたら!雛とはいえ何でも食べると思いますが最初は、ミルクが無難だと思います」

「牛とか山羊とかいるといいけど!」

 フローラは、空を飛び空からタヌキンナに叫んだ。

「向こうに牛がいる!」

「牛ですか?」

 フローラが降りてきた。

「この辺りで牛が自然に生きているとは思えません!誰かの牧場かもしれません」

「お願いして分けて貰おう!お金もあるし」

「ですが、よそ者の神だと警戒されて戦闘になるかもしれませんよ」

「襲って来る敵なら殺すけど、こちらから尋ねて行って殺したくないわね!戦いになったら殺さずに手加減するわ」

「どちらにしてもミルクを手に入れるには他の神とぶつかり合う可能性があるのね!とりあえず、あの牛の所へ行ってみましょ!」

 フローラ達は、牛の所へたどり着いた。

「何だか、雄牛ばかりね!」

「フローラ様!牛というのは、こいつらの事ですか?」

「えっ!タヌキンナの知り合い?」

 タヌキンナは、驚いて震えた。

「いえ、これミノタウロスですよ〜〜!もともと天界には、いなかったのですが、数十年前から神になったミノタウロスが天界で繁殖したのです!人間界にいるミノタウロスとは比べ物にならないくらい強いです」

「ゴメンね!知らなくて」

 フローラは、タヌキンナとドラゴを抱きかかえて飛んで逃げた。

「できれば戦いは避けたいわね!私が戦ってる間ドラゴを守ってね!」

「はい!フローラ様が戦いに集中できるようにドラゴを守って隠れています」 

「ありがとう!お願いね!」

 歩いていると遠くの方に街が見えた。

「どうしよう!向こうに街があるから行ってみよ!もし戦いになったらドラゴをお願いするね!」

 街に着き中に入ると、そこにいた神達がじろじろ見てきた。

「凄く警戒されてるわね!」

 フローラは、街の神に話し掛けた。

 話し掛けられた神は、「ひゃぁ~~」と言って逃げ出した。

「もう!話しも出来ないの?」

「動物の国でも同じです!見た事がない神がやって来たら、話し掛けられた瞬間に殺されるかもしれないって恐怖感があります!私だって見知らぬ神が来たら逃げます」

「そう!自分達で探すしかないわね」

「フローラ様!あそこでミルクを売ってます」

 タヌキンナが指を指した。

 看板が出ていた。

『アマルティアの山羊の乳』

 ここで話し掛けても逃げられそう!

 フローラは、販売している人に「すみません!ミルクを売って下さい!」そう言うと販売員が悲鳴を上げて逃げて行った。

 きゃあぁぁぁ〜〜ぁぁ~!

 やっぱり!

「どうしょう!お金を置いてミルクを持って行ったらダメかな!」

 タヌキンナと話していたら、ドラゴが勝手にミルクを飲んでいた。

「これって私達、窃盗団なの?」

 剣を持った3人の騎士がやって来た。

「お前達、何処の神の傘下だ?」

「私達は、何処の神の傘下でもないわ!そこの販売員の神にお金を払いたいんだけど、そうしたら直ぐにここから出ていくわ」

「おいおい、窃盗をしておいて俺達が来たから金を払う!ずる賢いガキだな」

 フローラは、その言葉に怒りが湧いた。

「ここ闘神の国でしょ?気に入らない者同士は、戦っていいのよね!」

 どちらが悪いのか、もしかたら私達が悪いの?

 わからない!でもドラゴにミルクをあげたい!だから戦う!戦争もこんな感じから戦いになるのかな?

 話し合いをしても通じない!だからといって犯罪者扱いされたくないわ!

「私達は、お金を払うと言ってるのに犯罪者扱いして侮辱した!あなた達に死を与えるわ!」

 そう言って剣を抜き睨み付けた!

 怒りにより翼が輝きを増した。

 その巨大なオーラと殺気で3人の騎士は震えた。

 なんだこの神力!普通の神じゃねぇー

 フローラは、3人の騎士に、「お先にどうぞ!」と言うと3人は、恐怖で動けなかった。

「私達を犯罪者扱いしたのだから死をもって償いなさい!来ないなら終わりにするわ」

 そこに「待ったあ~」と声がした。

 3人の騎士は、ホッとした顔をした。

「お嬢さん、俺は、この国の勇者キュレアだ!俺が相手になろう」

「そうね!その3人弱すぎてつまらない、あなたなら少しは楽しめそうね!」

 睨み合った!2人のオーラと殺気が周りに伝わった。

 ドラゴが騒ぎフローラのもとに行こうとした。

 タヌキンナがドラゴを止め抱きかかえた!

「ダメ、フローラ様は、負けない、私達が行ったら邪魔になる」

 2人の剣が激突した!キュレアの剣が折れた。

 フローラは、剣を振り下ろしてキュレアの首ギリギリの所で止めた。

「私の勝ちよ!お金を払うから終わりにしましょ」

「おい!何で俺を斬らねぇんだ!」

「あの3人と違って話し合いが出来そうだから!お金を払って終わりでいいわね!」

「わかった!お前らいいな俺の紹介って事でこの国に入る事を許可する」

 フローラはタヌキンに言った。

 「お金を払って多めに!」

 フローラは、キュレアを無視した。

「俺の話しを聞けよ!」

「私達は、これでい行くわ」

「ちょっと待てよ!せっかく許可したんだから寄ってけよ!」

「いやよ!こんな所いたくない直ぐに出て行く!」

 フローラは、目に涙を溜めて3人の騎士を睨み付け怒った口調で「犯罪者呼ばわりされるとは思わなかったわ」

 瞳が紅くなってから滅多なことでは、涙を流さなくなったが悔しくて涙が溢れた。

 3人は、フローラの顔を見て、土下座した。

「ご免なさい、許して、反省してます」と謝った。

「俺からも謝るよ!すまなかった!それにそのドラゴンはまだ雛だろ、しばらくはミルクが必要だ!ここで滞在して用心棒になってくれよ」

 フローラとタヌキンナは、怒りが収まらなかった。

「君達の名前は?」

「フローラ」

「タヌキンナ」

「ギャーギャー」

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